『ひゃくえむ。』『チ。━地球の運動について━』の作者・魚豊の経歴や読切まとめ

マガポケ『ひゃくえむ。』週刊ビッグコミックスピリッツ『チ。ー地球の運動についてー』の作者、漫画家・魚豊先生のTwitterや本人のインタビュー情報についてまとめました。

ペンネームの由来

あー、これは、「鱧(ハモ)」が好きなのと、何となく居酒屋っぽいからという理由でつけたんです。「鴨肉鱧肉(かもにくはもにく)」とか「虎視眈々麺(こしたんたんめん)」とかいろいろ考えていて。
ただ、編集部から「勘弁してください」と言われてしまったので、「福は内!鬼は外!」を短くしたものにしようと思ったら、平賀源内さんがすでに使っていたんです! 江戸時代に同じこと考えている人がいたのかよ! というところで諦めて「魚豊」に。

シリアスな漫画なのに作者名がふざけていたらバランスがいいかなぁと思って(笑)?

経歴

東京都出身の漫画家。
(本人曰く、近くに映画館があり映画を見に行きやすい環境だった。)

一人称が”僕”なので男性の可能性が高い。

学生時代は美術部。高校の時体育は苦手だった。

小学2年生の時にサンタはいないと悟った

中学生まではギャグ漫画ばかり読んでいた。

中学1年生
週刊少年ジャンプで連載していた『バクマン。』のアニメを見て漫画を応募し始める。
この時に『賭博黙示録カイジ』(地下チンチロ編)を読んで衝撃を受ける。
ギャグ漫画ばかり描いていた。

高校1年生
高1の終わりにジャンプで小さい漫画賞を貰う。
この時に受けた倫理の授業に強く影響を受ける。

高校2年生
夏に打ち合わせしてジャンプの編集とは合わないと感じマガジンの方へ応募し担当についてもらう。

高校3年生
入賞しネットに漫画が載る。

卒業後
19歳の時に雑誌に漫画が掲載させる。
その後マガポケで『ひゃくえむ。』を連載開始。
現在はビッグコミックスピリッツで『チ。ー地球の運動についてー』を連載中。

過去の読み切りや連載

特別奨励賞 「100M」 中島魚豊 作品を読む

入選 「佳作」 魚豊 作品を読む

読み切り『執刀』

2017年の別冊少年マガジン7号に掲載された『佳作』が19歳の時に描いた作品だとしたら2021年の時点で23歳か24歳ということになります。

その他情報

作業環境はワコムのモバイルスタジオ16でクリップスタジオを使っている事がわかります。

好きな漫画6選としてカイジの福本作品と『DEATH NOTE』『闇金ウシジマくん』『ピンポン』『寄生獣』『亜人』

『闇金ウシジマくん』『寄生獣』は高校生の時に出会った。

他にもTwitterで言及している漫画は『ヒストリエ』『ペーパーホラーショー』
『BLEACH』は読んでないそうです。

インタビューで『レモンエロウ』や『魁‼クロマティ高校』にも言及

好きな映画は『セッション』『タクシードライバー』『桐島、部活やめるってよ』『第9地区』

デスループものも好きなようでTwitterで言及していました。
『セッション』『たまこラブストーリー』『夜は短し歩けよ乙女』『オールユーニードイズキル』

他の言及していた映画は『もののけ姫』『アベンジャーズ/エンドゲーム』『千と千尋の神隠し』『インターステラー』『セッション』

哲学や天文学の本では、セネカの「人生の短さについて」、プラトンの「ソクラテスの弁明」、デカルトの「方法序説」

音楽で言及していたのは
SOUL’d OUT/イルカ
ルイ・アームストロング/What A Wonderful World
RADWIMPS/グランドエスケープ
コシモトユイカ/ホロウハーツ
Joji /Sanctuary
‘Beacons On Yr Side / All Instrumental Music is Jazz Even Bach & Mogwai’ on

アーティスト名だけだと
時速36km 34(三銃士) amazarashi

テレビ番組は「いろはに千鳥」を見ているようです。

三島由紀夫のエッセイが好きだと言及していました。

 

台詞作りは脳内で自分の意見とそれに対抗する意見をぶつけていいものを取捨選択して作っている。

自称、意識レベルでは楽観的でいようとしている。無意識のレベルは悲観的らしい。

地動説をテーマにした理由
「知性」と「暴力」が密接に結びついている時代の話をやりたかったから

この時代は”宇宙”と”人間”の立ち位置が大きく変わった節目でそこに惹かれた

『レッド』の作者・山本直樹先生の言葉「エンターテイメントの一番面白いところはフィクションとノンフィクションが渾然一体となる点だ」というのがあり感銘を受けた

作中で伏せ字を使う理由は伏せ字が本来持つ生々しさを拝借しつつ、『チ。』自体が検閲を受けているようなメタ的な面白さを出すため
それと固有名詞はイメージが強いため

天文に関して
高校一年生の頃に化学の教師が「私たち自身を含むあらゆるものは素粒子でできている」と話したときにすごく魅力的に感じた

宇宙について本気で緻密に研究してきた人達がいたことが凄いと思ったし敬意も感じた

『チ。』の大きなテーマに「勘違い」がある
「信じる」と「疑う」の両翼で勘違いを乗り越えることを描きたい

太陽の大きさや宇宙の「ヤバさ」は知識として小学生ごろから持っていたが想像できなかった

しかし高校の修学旅行でハワイに行った時に本物の星空を見てそれが覆った

『チ。』というタイトルは、魚豊が影響を受けたくないタイプなのでエゴサしにくいようにした

お気に入りのキャラはノヴァク(野原ひろしが異端拷問官をやっていたら…というイメージで描いた)

Q.漫画を描いていて楽しいのはどんな時?
A.好きな音楽を聴きながら絵を描いている時

漫画を描く上での大きい夢は、100年間は後世に残る作品をいつか作りたい。小さい夢は、引っ越しの時に捨てられない漫画にしたい

参考にしたメディア

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